ファクタリングは取引先が支払う予定の売掛金の買取サービスと考えることができますが、別の見方をすると売掛債権を担保にした融資とみなすこともできます。このため、売掛債権の現金化をする場合には審査が実施されます。審査の際は、支払予定の会社の信用力によって判断されます。ファクタリング会社には審査が厳しい会社がありますし、甘い会社もあります。
一般的に審査が厳しい方がファクタリング手数料が低くなるので、審査に通過するのであれば手数料の安い会社を利用すべきです。審査が厳しい会社の場合、手数料は5~10%と非常に低く設定されています。手数料が5%であれば、20社分の売掛債権のうち、貸し倒れになるのが1社以下である場合です。審査が甘い会社であれば、手数料の割合が10%~20%です。
これは、債権が貸し倒れになるリスクは5社中1社以下である場合です。ほぼ無審査でどのような債権でも買い取ってもらえる場合には、手数料の相場は20~40%となります。取引先の会社が零細企業で信用力が低い場合には、ファクタリング手数料が高くても審査が甘い会社を利用する必要があります。取引先の会社がある程度の規模で信用力があれば、審査が厳しくても手数料が安い(換金率が高い)方を選ぶべきです。
一時しのぎのつもりで換金率が低いファクタリング会社に売掛債権を売却すると、後になって経営を圧迫してしまう恐れがあるからです。経営を圧迫させないためには、買取時の手数料が10%以下(90%以上の換金率)である必要があります。